久留米大は15年の合格率が全国最下位になった。副学長で、医学部長の内村直尚教授が語る。
「10年ほど前から、6年生の夏休み前に学生に向けて、睡眠覚醒リズムを朝型にするためのケアをおこなってきましたが、国試予備校による試験対策は一切やっていませんでした。教員の間に、『そんなことは大学として恥だ』という思いがあったからです」
同大では、国試の出題傾向の変化に対応するため、予備校の講義も取り入れることにした。3年から4年、4年から5年に進級するときの成績が下位30人の学生は、土曜の午前中に学生PC室で、4年生はCBT対策、5年生は国試対策の予備校の講義を視聴することを義務づけ、合宿も開催している。
(文/庄村敦子)
※週刊朝日ムック『医学部に入る 2018』から抜粋