■平均年間給与1,000万円以上は47社、500~700万円に5割が集中
個別企業の平均年間給与トップは、東京放送ホールディングス(TBSホールディングス)の1,661万5,000円だった。以下、朝日放送(1,515万8,000円)、フジ・メディア・ホールディングス(1,485万4,000円)と続き、メディア関連が上位を独占した。上位には例年通りテレビ、総合商社、大手金融機関が並んだ。また、上位50社のうち、約8割の43社は前年に続いてランクインしており、高水準給与の上場企業が常連化していることを示している。増加率ランキング上位は、紳士服販売大手のはるやまホールディングス(前年比50.4%増)など、持株会社化や組織再編で従業員構成に大きな変動があった企業が中心だ。
企業買収を進め、中途採用で従業員を増やしたRIZAPも年間給与474万円から604万円へ大幅にアップした。
平均年間給与1,000万円以上が47社(構成比2.1%)で前年より2社減少。社数の最多は500万円以上600万円未満で、630社(同29.0%)と3割を占めた。また、500万円以上700万円未満のレンジ内に1,225社(同56.3%)と、全体の半数が集中。平成27年分の民間企業の平均給与420万円(前年比1.3%増、国税庁調べ)と比較しても、上場企業の給与水準の高さを裏付けた。
■市場別トップは東証1部、JASDAQとは134万円の差
上場企業2,172社を市場別にみると、トップは大手が集中する東証1部で676万2,000円。次いで、マザーズ(624万2,000円)、地方上場(559万1,000円)と続く。最低はJASDAQの542万3,000円で、東証1部とJASDAQの差は133万9,000円だった。
新興市場のマザーズは平均年齢が37.8歳と最も若く、唯一30歳台となったが、平均年間給与は東証1部に次ぐ水準。一方、東証2部は553万7,000円で、地方上場の559万1,000円より低かった。
※ 本調査は2017年3月期決算の全証券取引所の上場企業を対象に、有価証券報告書の平均年間給与を抽出、分析した。2010年3月期決算から連続して比較可能な企業を対象(変則決算企業は除く)とし、業種分類は証券コード協議会の定めに準じた。