小林麻央さん (C)朝日新聞社
小林麻央さん (C)朝日新聞社
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 乳がんで闘病中だったフリーキャスターの小林麻央さんが22日に亡くなっていたことが23日、わかった。34歳だった。夫で歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(39)はブログで「人生で一番泣いた日です」と記していた。

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 麻央さんは先月29日、自身のブログで、退院して在宅医療に切り替えたことを報告。病状や家族とのやり取りなどを更新し続けていた。亡くなる2日前の6月20日にも、母に絞ってもらったというオレンジジュースと笑顔の写真をアップし、

「皆様にも、今日笑顔になれることがありますように」

 とつづっていた。これが最後のブログとなった。

 歌舞伎関係者によると、病状は今年のゴールデンウィークごろから悪化。海老蔵さんは最悪の事態を覚悟していたという。

「ゴールデンウイークごろ、しばらく続いた危篤状態から奇跡的に回復したそうで、麻央さんの希望で自宅に戻ったそうです。でも海老蔵さんは公演があり、なかなか家に帰れないと不安がっていました」(歌舞伎関係者)

 仕事を終えるとすぐに帰宅していたという海老蔵さんは、公演と看病による多忙さからか、最近は体調を崩していたという。

 家族との時間は麻央さんが何よりも大事にしていたものだった。直前まで入院していた病院の関係者も、在宅医療を選んだのは「本人の強い希望だった」と口を揃える。

「治療としてはもうできることがなく、退院を承諾しましたが、痛みを取るといってもなかなか難しい状態でした。看病をする家族も大変だったのではないでしょうか」(病院関係者)

 長男・勸玄くん(4)が史上最年少での宙乗りに挑戦する「七月大歌舞伎」(東京・歌舞伎座)を見に行くのが、麻央さんの目標だと海老蔵さんはテレビ番組で語っていた。7月3日の公演は、あと11日に迫っていた。それがかなわなかったことを、一番残念に思っているのは麻央さん自身に違いない。

 一方、海老蔵さんは「ABKAI 2017石川五右衛門 外伝」(東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーン)に出演中で、23日も昼の公演に登場。報道陣が押しかける中、会場には涙ぐむファンの姿もあった。(AERA dot.編集部 金城珠代)