「BP365運動」がスタート
「BP365運動」がスタート

 心筋梗塞や脳疾患を引き起こす高血圧をどう防ぐのか、そんな“啓発活動”が始まろうとしている。

 ゼロイベントプロジェクト運営委員会(朝日新聞社など数社で組織)は5月30日、血圧を測って健康促進する活動「BP365運動」を始動させた。突然死も引き起こす高血圧だが、健康診断で高血圧だと指摘されても、定期的に家庭で血圧を測定している人は多いとはいえない状況だ。しかし、家庭で血圧を測定することで、減塩をはじめ食生活の改善など、適切な血圧管理ができる。

 「BP365運動」は、血圧を知ることで突然死や疾患のリスクを減らし、QOL(生活の質)を下げないようすることを狙ったもの。BPとはBlood Pressure(血圧)の略語、「365」は365日を意味する。つまり、一年365日、血圧リスクの発見と予防を進めようという意味を込めているという。

 厚生労働省の資料(平成27年度人口動態統計)によると、一年間で心疾患が原因で亡くなる人は約19万5千人、脳血管疾患は約11万人にのぼる。これは年間総死亡者の25.2%、日本人の4人に1人という数字だ。また、「突然死」の原因も約8割が心血管や脳血管の疾患が占めるというデータもある。こうした状況をみても、重篤な疾患にならないためにも、適切な血圧管理が重要性がわかる。

 今後、運営委員会が呼びかけて、健康に関わる企業数社が「BP365運動」に参加する方向で検討を進め、社会的な大きな運動に発展していきたい考えだ。