消費増税関連法が成立し、永田町に解散風が吹き始めた。現時点での永田町の"相場観"では、「10月末か11月初旬」の解散が最有力。その場合、総選挙は11月か12月になる。
「補正予算の成立は絶対に必要だ。景気対策をやらずに解散なんかしたら、世間から何を言われるかわからない」(首相周辺)
ただし、補正予算が政権浮揚につながるかどうかを疑問視する声もある。
「麻生政権は補正予算にこだわり、3回も組んだが、支持率は上がらず解散時期を逸した。補正なんかやったら、予算委員会で野党からいろいろ追及されて、傷口が大きくなるだけだ」(民主党関係者)
大阪維新の会の橋下徹大阪市長(43)や松井一郎大阪府知事(48)は、与野党議員に水面下で接触。国会議員5人以上という政党要件を満たした上で総選挙に臨む姿勢を鮮明にしている。
「全国で100議席前後は取りそうだ。選挙後は政局の鍵を握るだろう」
別の閣僚は警戒心をあらわにする。前出の民主党関係者もこう断言する。
「維新のことを考えれば、解散カードを切る最善のタイミングは、通常国会の会期末の9月8日しかない」
維新旋風を封じ込めるには、選挙準備が整わないうちに選挙をやったほうが得策。それには11月でも遅すぎるというわけだ。
※週刊朝日 2012年8月31日号