奨学金借金約1千万円を抱えながら、SEALDsのメンバーとして政治的活動をしていた諏訪原健君がdot.で書いた「奨学金借金1千万円の僕が嫌悪する安倍首相のキラキラ貧困対策」(4月7日付)というコラムが大きな反響を呼んだ。とりわけ金銭的な苦労を重ねてきた人たちから寄せられた厳しい批判を読んだ諏訪原君は涙し、「なぜ貧しい者同士で叩き合わなければならないのか」と思ったという。
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ここ2週間ほど、ずっと悶々とした気持ちを抱えている。きっかけは、4月7日に書いた奨学金に関する記事に対し、ネット上で寄せられたコメントを読んだことだ。ネットのコメントといえば、「荒れる」イメージが強いが、僕の記事も案の定そうだった。
ある媒体では、僕が見た段階で、2800件近くのコメントが寄せられていたが、そのうち1千件近くが、利用規約に反しているとされて非表示になっていた。さらによく見ていくと、記事の公開から5分以内にコメントが来ているものも多くあった。記事は2千字以上あるから、きちんと読んでコメントしているようにも思えない。
非表示になっていない1800件ほどのコメントに全て目を通してみた。
なかには「この人、生まれてこなければよかったのに」なんて書いている人もいて、正直、読むだけでだいぶ気が滅入る。
でもそれ以上にきつかったのは、教育のために金銭的な苦労を重ねてきた人たちから、否定的な言葉が数多く寄せられていたことだった。
「私は高校出て働いて、いろいろあって、今、自分の貯金で、大学に行っています。同級生でも、学費不足だからと1年休学して、めちゃくちゃ働いて、お金貯めて復学した人いますよ。借金前提の人生は、私は、怖くて出来ない。あまり、国や人のせいにしない方がいい」
「私は貧しかったので、授業料免除を受けて、バイトと奨学金で大学を出ました。わずかですが、親にも仕送りをしてました。いろいろご不満がおありのようですが、全部、自分のために借金をして、親に仕送りもできないやつに、偉そうに言って欲しくないね」