「今日は何があるのかな? と想像するだけで現場へ行くのが楽しいです」
某ドラマの制作スタッフだ。
ドラマや映画の撮影現場での出演者の差し入れといえば、最近では定番になっているが年々その中身の種類と豪華さが話題になっている。
3月末に話題となったのがEXILE・HIROの“破格”の差し入れだ。自身が初プロデュースする本格時代劇映画『たたら侍』(5月20日公開)の撮影現場に“コンビニ”丸ごと1軒を差し入れたという。
「お弁当やお菓子、ドリンク類、アイスクリームやちょっとした日用品まで本物のコンビニと変わらない品ぞろえだったそうです。出演者の津川雅彦さんも『長いこと(俳優を)やってますが、こんなのは初めて』と驚いていました」(映画関係者)
俳優の綾野剛が主演するドラマ「フランケンシュタインの恋」(日本テレビ系)の公式ブログでも、出演陣による豪華な差し入れが話題だ。ブログでは、柳楽優弥からの“カフェカー”、さらに元AKB48で女優の川栄李奈からの「チキン・ナゲット」などが写真付きで紹介されている。
「他にも葉山奨之からのドーナツやフルーツなど、盛りだくさんの差し入れがあったようですが、極め付きは主演の綾野の“綾野商店”です。こちらもお弁当からお菓子、歯ブラシ、シャンプーやら下着など日用品が揃っているようです」(テレビ誌記者)
一方、好調なスタートを切ったドラマ「緊急取調室」(テレビ朝日系)では主役を務めている天海祐希の差し入れが好評だという。
「パンとハム、チーズ、野菜などで好みのサンドイッチを作れるケータリングを天海が用意していて、現場では“天海ベーカリー”と言われて大人気です。このドラマには速水ここみちも出演しているのですが、たまに速水が手料理を振る舞ってくれることもあるそうです」(女性誌記者)
この他にも「リバース」(TBS系)に出演中の市原隼人の「福砂屋のカステラ」、門脇麦の「カランのチーズケーキ」など、全国各地のお取り寄せ銘品が続々と現場に差し入れられている。
「『貴族探偵』(フジテレビ)の相葉雅紀はラーメン屋さんに来てもらって、その場でラーメンを作ってもらったそうです。映画『帝一の國』の現場には菅田将暉が吉野家の移動販売車“オレンジドリーム号”をチャーターしてアツアツの牛丼と豚汁を差し入れたそうです」(スポーツ紙記者)
差し入れといえば焼き肉弁当やお寿司、スイーツ、フルーツが定番だったが、最近はケータリングの種類も多様化し、その人のセンスと好み次第で、自由に組み合わせることができるようだ。
「差し入れは、その人のユーモアや優しさや気遣いが伝わるので、現場にいる人たちも自然と気持ちが温かくなります」(前出・同スタッフ)
真剣勝負の現場では、どんな差し入れも一服の清涼剤になっている。(ライター・緒方博子)