数多くの友人や知人とつながっているFacebookですが、自分が死んだときのアカウントの後始末について考えたことはありますか?
スマホジャーナリストの石川温氏は最新刊『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』の中で、Facebookの「終活」をするあたって、事前にやっておける設定方法を解説しています。
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Facebookを眺めていると、すでに亡くなったはずの人が「知り合いかも」の項目に出てきたり、「今日は◯◯さんの誕生日です。お祝いメッセージを送ろう!」の項目に表示されていることがときどきあります。それに対して、素直にお祝いメッセージを書き込んでいる人がいると、見ていてつらくなったりします。
Facebookは学歴や職歴、さらに日々の生活などを書き込み、さらには大量の写真が投稿されているなど、プライベートな情報が大量に詰まった場所でもあります。
もし、自分が不慮の事故や病気で死んだときのことを考えて、Facebookの「終活」をしておいたほうがよいでしょう。Facebookでは、自分が死んだとき、どのように他人に管理してもらうかをあらかじめ設定することができるのです。
パソコンのブラウザでは、Facebookの設定メニューで「セキュリティ」という項目を選びます。すると「追悼アカウント管理人」という項目が出てきます。ここで、家族や友人など自分の死後にFacebookの対応をしてほしい人を選んでおきます。
自分が死んだとき、そのことを知った誰かが「追悼アカウントのリクエスト」というページから申請を行い、Facebook側が申請された人が亡くなっていると判断すると、そのアカウントは「追悼アカウント」となります。事前に「追悼アカウント管理人」を決めていた場合、依頼された人がFacebookを管理できるようになります。
そうすると、例えばその人のFacebookページに通夜や告別式の告知を掲載することが可能になるのです。ただし追悼アカウント管理人は、追悼アカウントをすべて使用できるわけではなく、「プロフィール上の投稿を固定する」「新たな友達リクエストに対応する」「プロフィール写真やカバー写真を変更する」といったことしかできません。
Facebookメッセンジャーで過去にやりとりした内容を見るといったことは不可能です。ちなみに、管理人を設定せずにFacebookに亡くなった旨が申請され受理された場合、すべてのデータを消去するという設定もできます。
「自分が死んだらFacebook上にデータを残しておきたくない」という人はこちらを選択しておくとよいでしょう。いずれにしても、自分だけでなく周りの人にも迷惑をかけないよう「SNS終活」にも気を配っておきましょう。(石川温)