Jリーグに、大物外国人選手が加入する可能性が高まっている。その選手とはルーカス・ポドルスキ。獲得を狙うのはヴィッセル神戸だ。
元ドイツ代表のポドルスキは、現在、トルコの名門、ガラタサライに所属する31歳のストライカー。卓越した左足の技術と高い得点感覚を備え、ケルンやバイエルン・ミュンヘン、イングランドのアーセナルなどで活躍した。ドイツ代表ではエースナンバーの10番を背負い、2014年のブラジルワールドカップで優勝を経験。昨年のEURO2016後に、代表引退を表明したものの、通算48ゴールは、同国代表史上歴代3位の記録だ。
現在は欧州のトップシーンから離れたとはいえ、その能力に疑いの余地はない。そんなビッグネームがJリーグにやってくることになれば、大きな話題を振りまくことは間違いない。
開幕当初の90年代は、ジーコやリトバルスキー、ストイコビッチといった多くのビッグネームがJリーグでプレーしていた。もっとも、Jリーグ人気の低下に比例し、外国人選手のネームバリューも低下。金銭的な事情もあり、外から連れてくるのではなく、国内の他クラブで活躍した外国人選手を獲得するという移籍ケースが増え、“助っ人”に対する期待度や新鮮味は薄れていった。
そんななか、久しぶりの大物と言えたのが、2014年にセレッソ大阪に加入したディエゴ・フォルランだ。2010年ワールドカップ得点王の肩書を持つ、当時現役ウルグアイ代表だったフォルランは、1シーズン半過ごしたセレッソで大したインパクトを放てず、年俸5億円とも言われたその高額な報酬に見合った働きを示せなかった。
フォルランがJリーグで活躍できなかった理由はいくつか考えられるが、一つは年齢的な問題があった。当時のフォルランはすでに35歳。ワールドカップで得点王となった2010年をピークに、徐々にパフォーマンスが低下していたことは否めなかった。
また、周囲との連係を上手く構築できなかった点も挙げられるだろう。当時のセレッソは若い選手が多く、スーパースターと一緒にプレーすることに委縮してしまった選手もいたと聞く。そうしたなかでフォルランも徐々に孤立。最終的にJ2に降格したチーム状態の悪さも影響し、不協和音が生まれていったとも考えられる。