視覚障がいの選手による柔道はロンドン大会100kg超級の金メダリスト、正木健人が大会連覇を狙う。パラリンピックで行われる柔道は、組み合った状態から試合開始となるのが特徴。常に組み合っているため技の応酬が見どころだ。
自転車は世界的にも珍しい両足義足の藤田征樹が3大会連続出場で悲願の金メダルを狙う。藤田も北京とロンドンで4個(銀2、銅2)のメダルを手にしている実力派。ストイックな競技姿勢が身を結ぶか。
大会後半もメダリスト候補が目白押しだ。その筆頭は車いすテニスの国枝慎吾。年間グランドスラムを5度達成している国枝は車いすテニスに限らず、テニス界全体の世界的スーパースター。パラリンピックでもアテネでダブルス金、北京でシングルス金とダブルス銅、ロンドンでシングルス金の輝かしい成績を誇る。今回のリオでは前人未到のシングルス3連覇がかかっているが、今年4月に受けた右肘の内視鏡出術の影響が不安材料でもある。
しかし、リオ入り直前に出場したカナダ・トロントの大会ではシングルスで優勝しており、調整は順調の模様。いつも以上にプレッシャーのかかる大会ではあるが、強靭な精神力が自慢の国枝の真骨頂を見せてほしい。また、車いすテニスでは女子も世界ランキング2位で、日本選手団の旗手も務める上地結衣が金メダル候補。リオに向けて磨き上げてきたバックハンドのトップスピンを武器に世界の頂点を狙う。