次戦・米国戦での勝利を誓ったキャプテン木村沙織(写真:Getty Images)
次戦・米国戦での勝利を誓ったキャプテン木村沙織(写真:Getty Images)

 現地14日に行われた、リオ五輪女子バレーの予選グループリーグ最終戦、日本対アルゼンチン。日本はセットカウント3-0で勝利したものの、米国との準々決勝に向けて不安も残した。

 対戦成績や世界ランキングだけをみれば“格下”とも思われるアルゼンチンとの一戦は、迫田さおりが「普通にやれば勝てると思っていたけれど、普通にできるのか? という気持ちもあった」と振り返ったように、苦戦続きだったこれまでをを象徴するような、厳しい一戦となった。

 負ければ終わり、というプレッシャーも重なるなか、試合の立ち上がりは長岡望悠と石井優希、木村沙織を中心にした攻撃で日本が得点して先行する。しかしリードはしているものの、いまひとつ押しきれなかった。ネットに近いトスをフェイントで相手コートに押し込む場面が目立つなど、本来の日本らしさとは程遠い戦い方だった。

 17-14と3点をリードした中盤には、木村のスパイクが連続して止められて17-17と同点にされたが、セッターの宮下遥が荒木絵里香のBクイックを続けて使い、さらに自らサービスエースで得点。21-19と巻き返す。ようやく流れをつかんだと思われた日本だが、終盤の勝負どころでは攻撃がつながらず、21-23と逆転を許す。

 第1セットを取るか、取らないか。緊張感が漂うなか、ふたたび流れを引き寄せたのは宮下だった。1枚ブロックで23-23と同点に追いつき、さらに石井のスパイクと、相手のミスを誘う粘りのプレーで逆転。25-23で第1セットを先取した。

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