圧倒的にロシアが優位に立つ状況だったが、日本も迫田の気迫がこもったスパイクや、コースやターゲットを変えて打ち分けた木村のサーブで得点を返し、宮下の好レシーブから迫田が決め、24-24と同点にする。会場のボルテージも一気に高まるなか、石井のブロックでセットポイントを握った日本だが、木村が「相手のブロックにきれいにワンタッチを取られた」と言うように、ロシアの手堅い守備からの攻撃を防ぎきれず、28-30、手に汗握る攻防を繰り広げたが、第2セットもロシアが連取した。
後がない第3セット、迫田、石井のスパイクで攻める日本に対し、ロシアは3枚ブロックで応戦。4-7と追う展開が続く。前半はほとんどトスが上がらなかったミドルの荒木絵里香や、途中出場の山口舞の速攻がようやく決まるも、リードを得てさらにサーブで攻めるロシアの勢いは止められない。
終盤、木村、迫田のスパイクや宮下のブロックで18-22まで追い上げたが、眞鍋政義監督が「数字の上でロシアに何ひとつ勝てていなかった」と振り返ったように、攻撃力、守備力共に勝ったロシアに力負け。ストレートで敗れ、3敗目を喫した。
現地時間14日に行われる予選グループリーグの最終戦は、アルゼンチンと対戦。勝ったほうが決勝トーナメントへと進出する。準々決勝進出、さらには目標と掲げて来たメダル獲得へ負けられない一戦へ向け、木村は「自分たちらしいバレーをしっかりして、次のトーナメントに勢いを持って進みたい」と決意を語った。