広島東洋カープの新井貴浩 (c)朝日新聞社
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 プロ野球のセ・リーグは、広島カープが1996年以来20年ぶりとなる首位ターン(オールスター戦を首位で迎えること)を決めた。交流戦中の6月14日西武戦からリーグ戦再開後の同29日ヤクルト戦まで11連勝。1984年(12連勝)以来32年ぶり2度目となる大型連勝で、2位とのゲーム差を3から9へと、あっという間に広げた。こうなると1991年以来25年ぶりとなるリーグ優勝へ、期待は高まるばかりだ。

 昨年は首位ターンしたDeNAが最終的には最下位に沈んだが、この時は4位までが1.5ゲーム差にひしめき、6位までもわずか4ゲーム差だった。今年の広島は、2位に10ゲームもの大差をつけている。セーフティーリードにも思えるが、古くからのカープファンは安心していないかもしれない。前回首位ターンした96年は、長嶋茂雄監督率いる巨人(前半戦3位)に11.5ゲーム差を逆転され、「メークドラマ」なる流行語まで生まれてしまったからだ。悪夢を払拭(ふっしょく)するためにも、可能な限りリードを広げ、オールスターを迎えたい。

 今季の強さは、強力な打線が理由だ。得点379、本塁打80、盗塁70、打率2割6分8厘は、いずれもリーグでトップ。攻撃力がリーグでずぬけている。

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