「映画館とは違ったライブ感があるからと言っていいでしょう。映画館では大きなスクリーンと迫力ある音響を大勢の人と共有できますが、見ながら会話することはできません。しかしSNSを使えば、テレビの画面を各自が見ながらそれを文字で共有できます。これまでになかった新しいライブ感をみんなで楽しんでいるというわけです」

 “バルス祭り”とも言われるこうした現象は、2000年代から2ちゃんねるで見られていた。かつては「2ちゃんねらー」と呼ばれる先駆者的な層だけが楽しんでいたが、twitterの普及で、こうした“遊び”が一般の人たちに広まっていったという。SNSの普及が進むにつれて、“バルス砲”の規模も巨大化していった。

 そんな幾度とSNSを賑わせてきた『ラピュタ』だが、1月15日に「金曜ロードSHOW!」で再び放映される。前回から2年半ぶりとなる“バルス祭り”ではどのようなことが起こるのか。宮木氏はこう予想する。

「2年半の間に台頭してきたツールといえば、LINEがあります。今回の“バルス祭り”では、このLINEがカギとなるかもしれません」

 現在では若い世代を中心に、メールの代わりに無料通信アプリ「LINE」で日常のやりとりをする人が増えてきている。ということは、15日の夜になると、多くの人が「LINE」上で“バルス”というメッセージを発信するのだろうか。

 しかし、そういうような使われ方はしないようだ。宮木氏はこう続ける。

「といっても、LINEで『バルス』と発信するのではありません。あくまでバルス祭りに参加しよう、という感じの呼びかけのツールとして使われるのではないでしょうか。あくまでも主な発信の場がツイッターであることに変わりはありません。ただ、LINEはやっていてもツイッターをやっていないという人も少なくない。LINE上で“バルス祭り”になることは十分考えられます」

 これまで“バルス祭り”は回を追うごとに大きくなってきた。既に“祭り”の呼びかけは2ちゃんねるやツイッターで早くも出てきている。今回はどんな騒ぎになるのか、注目だ。

(ライター・河嶌太郎)

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