女優でタレントの川島なお美さんが9月24日19時55分に東京都内の病院で胆管がんのため死去した。享年54歳。
川島さんは名古屋市出身。愛知県立中村高校を経て、1979年に青山学院大在学中に歌手としてデビューした。文化放送の深夜番組「ミスDJリクエスト」で人気を博して「女子大生ブーム」の火付け役となった。タレントとしても活躍。地元・中京テレビが制作し、日本テレビ系列で放送された「お笑いマンガ道場」では、車だん吉と「おまけコーナー」を担当するなど、人気者となる。
女優としても評価は高かった。96年のテレビ朝日系「イグアナの娘」では、主演の菅野美穂が演じる娘がイグアナに見えてしまう母親役を好演。97年の日本テレビ系の「失楽園」では妖艶な演技が注目された。
また、大のワイン好きとして知られ、「私の体はワインでできているの」、「私の血管の中は、(有名なワイン用のぶどうの品種である)カベルネ・ソービニヨンよ」などのコメントが話題を集めたほか、日本ソムリエ協会の名誉ソムリエにも就任した。
09年にはパティシエである鎧塚俊彦さんと結婚し、プライベートも充実。最近はミュージカル出演に活動の中心を移していた。
14年1月には長時間に及ぶ肝内胆管がんの手術を受ける。15年9月に会見した際には「激やせ」しており、ミュージカルを降板するなど体調不良が危惧されていた。
女性誌記者が通院する川島さんを直撃した際は、9月11日付の自身のブログで、「お墓を買ったんですか?」「ご主人にあてた遺書があるとか?」と無礼な質問を受けたことを明かし、「さすがに怒りや憤りで震えてきました」と怒りをあらわにした。
夫の鎧塚さんは、24日に自身のフェイスブックを更新し、コメントを発表した。
「本日19時55分妻なお美が他界致しました 一週間前まで舞台を勤め、そして最後の最期まで女優として、女房として、人として全力で生を全う致しました。なお美を支え応援して下さった皆様方には心より御礼申し上げます。息を引き取るまで川島なお美はやっぱり川島なお美のままでした。本当に立派でした」(原文ママ)