ファッションに小物、スイーツにと、近年、再び盛り上がりを見せているドクロ(スカル)ブーム。その陰で、人間や動物の内蔵や骨をモチーフにしたグッズも、根強い人気を集めているという。
ちょっぴり薄暗い理科室に置いてある人体模型。幼い頃、恐怖を覚えた人も少なくないだろう。そんな人体模型を可愛らしくデフォルメした、立体パズル「理科室の模型復元パズル 人体模型/ウシ模型」が、おもちゃメーカー、メガハウスから2015年7月に発売される。
人体とウシの2種類があり、人体模型なら、頭がい骨や内蔵、筋肉といった34のカラフルなパーツを組み合わせると、高さ11センチのミニ模型が完成する。ウシ模型は37パーツ。ハチノスやホルモンなど、「そもそもの位置がイメージしにくい」パーツもあるが、それぞれに名前が彫刻されているため、部位を覚えるのには持ってこいの商品だ。
価格は人体模型、ウシ模型のいずれも1580円(税抜き)。ウシ模型なら、焼肉屋さんに持ち込んで、どの部位かを確認しながら食べるのも一興だ。
次に紹介したいのは、教材メーカー、アーテックが開発した教材「内臓の大きさ説明エプロン」。肺や小腸、心臓といった9種類の臓器が張り付けられた子ども用エプロン(高さ64センチ、幅51センチ)で、各臓器の位置が一目で分かるようになっている。価格は4400円(税込み)で、ネットショップなどで購入できる。
このエプロン、子どもたちに、体の仕組みについて興味を持ってもらおうと開発されたという。各臓器はマジックテープで張り付けられていて、エプロンには臓器名が書かれている。大きさは、小学3~5年生ぐらいの臓器と同程度で、大腸に包まれるように配置された小腸の長さはなんと約5メートル。実際に引っ張り出してみると、その長さが実感できるという。
数年前に発売し、学校などの教育現場からは、「臓器の形や長さが分かりやすい」「子どもたちが人間の体ってこんなにすごいんだ、と実感しやすい」と好評だという。1体数万円もする人体模型と比べて安価なことも、人気の理由の一つのようだ。
最後に、人骨・内蔵系は初心者だから少しずつ……という貴方は、小物から始めてみてはいかがだろうか。医学教材や模型などを手掛けるマキトー・コンフォートの「人体模型ストラップ」は、骨や内臓のパーツをモチーフにしたリアルなストラップだ。
ラインナップは頭がい骨や手、脊柱、股関節などバリエーションに富んでいる。長さ約2~10センチの手のひらサイズ、価格は1個864円(税込み)で、同社のオンラインショップ「アナコミカルショップ」や東急ハンズなどで購入できる。
同社によると、人体模型がまだ珍しい存在だった約20年前、骨格模型のパーツをばらばらにしてキーホルダーとして販売したのが始まりだという。地域によって売れ筋が違うようで、担当者は「頭がい骨や歯といった定番商品は関東、ひざや股関節などちょっと変わったものは関西や九州で人気」と話す。ちなみに脊柱は地域を問わず喜ばれるそうだ。
同社では他にも、指の骨をモチーフにしたペン、大臼歯をかたどったマグカップ、等身大から高さ約20センチまでの骨格模型など、人体に関する幅広い製品を扱っている。特に小さめの骨格模型は、体の動きを説明するのに重宝するらしく、ダンスやヨガの指導者などに人気だという。
普段は意識しない内臓や骨も、位置や形を知るほどに愛情が湧いてくるかもしれない。気になった人は、まずはストラップから初めてみては?
(ライター・南文枝)