ボジョレー・ヌーボーについて語るジョルジュ・デュブッフ氏
ボジョレー・ヌーボーについて語るジョルジュ・デュブッフ氏
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 今年も、待ちに待った「11月の第3木曜日」がやってきた。フランス・ボジョレー地区で今年収穫したぶどうからつくられた新酒ワインを世界中で楽しむ「ボジョレー・ヌーボー」の解禁日だ。“ボジョレーの帝王”と呼ばれる名醸造家ジョルジュ・デュブッフ氏が、日本で解禁日を迎えるために今年も来日。ヌーボーに込めた思いを聞いた。

 「今年の夏は好天に恵まれ、ぶどうが素晴らしく成熟しました」と、満足げに振り返るデュブッフ氏。ボジョレー・ヌーボーの原料となるぶどうは、ガメ種というボジョレー地区の独自品種だ。「発酵がとても早く進むため、つくり手はひとときも目が離せません。今年はとくに醸造に苦心しましたが、いきいきとしたフレッシュさを備えたヌーボーができました。私たちは今年も、最大の愛情と細心の注意を払ってワインづくりを終えました」(デュブッフ氏)。

 では、最大の関心事である、今年の出来はどうなのか。
「今年のヌーボーは豊かな風味が最大の特徴です。2005年に似ています。色は赤く深いルビー色。香りも素晴らしく、口当たりはしっかりしています。タンニンはとてもやわらかく、余韻がきれい。11月17日にフランス・リヨンで開催されたボジョレー・ヌーボー公式コンクールでも6品種が金銀銅賞を受賞しています」と、“帝王”は太鼓判を押した。

 ボジョレーの数あるワイナリーの中で、信頼と品質のブランドが「ジョルジュ・デュブッフ」ブランドだ。デュブッフ氏の類いまれな鼻と記憶力、品質へのこだわりで磨き上げられたものだ。“飲んで楽しい”ボジョレー・ワインの中でも、華やかさとフルーティーなおいしさが際立っている。

 このブランドのヌーボーは、毎年、美しい花柄のボトルでも話題となる。今年のデザインは、“感謝”の花言葉を持つひなげし、バラ、ダリアを中心としたブーケをイメージしたという。
「ボジョレー・ヌーボー自体にも“感謝”の意味が込められています。素晴らしいぶどうを与えてくれた天に感謝し、友人や家族と楽しく語らいながらヌーボーができたことを祝う。私も、その年の最初に瓶詰めしたヌーボーを家族にプレゼントして感謝を表し、楽しく飲んでいます」(デュブッフ氏)

 今年は、21日の解禁日から週末にかけ、いい夫婦の日(11月22日)、勤労感謝の日(11月23日)と、大切な人と過ごす日が続く。そこで、同ブランドを発売するサントリーは「ありがとうウィークエンド」用のギフトセットを用意。定番の「ボジョレー・ヌーボー」「ボジョレー・ヴィラ—ジュ・ヌーボー」のほか、今年は、ほのかな甘みが特徴の「シラー・ロゼ・ヌーボー」が新たに加わった。

 「ボジョレー・ヌーボーを皆さんで和気あいあいと楽しんでください。フランスでも大勢の人が楽しみにしている祭りですが、その雰囲気も一緒にお届けしているつもりです」とデュブッフ氏は語る。

 素晴らしい出来となった今年の「ボジョレー・ヌーボー」。日付が変わるのを待って、存分に楽しみたい。

【関連リンク】
ジョルジュ デュブッフ ボジョレー ヌーヴォー2013 スペシャルサイト
http://www.suntory.co.jp/wine/special/kaikin/index.html