

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ名目で、2月27日に安倍首相が臨時休校を要請してから2週間以上が経った。文部科学省は、自宅で待機し、人が集まる場所へは行かないよう求めていたが……。
若者のホットスポットである東京・原宿の竹下通り。コロナ騒ぎとは無縁のようなにぎわいだった。
「これ流行ってるんです。おいしいですよ」と、イチゴを串刺しにした「いちご飴」を路肩でほおばっていたのは高校3年の女子生徒。
コロナ騒動を受け、卒業式は各教室で行われたというが、
「担任しか泣いてなかった(笑)。全然悲しめてない」。
卒業式以外は影響がなかったかのように、毎日出歩いているそうだ。
「え、何の感染? コロナ? 若いから大丈夫!」
千葉県から友達と出てきたという女子中学生は、
「DVDとか、ためどりしていたテレビ番組を家でずっと見てたんだけど、飽きた。することない。ディズニーも4月まで閉まるし、最悪」。
そんな彼女らが吸い込まれていくように行く場所があった。ついて行ってみると、地下にあるプリクラ店。中をのぞくと、大きなプリクラ機の周りに女子たちがひしめき合い、むんむんとした熱気を帯びていた。女子たちは、撮影の順番を待っている間、マスクを外し、鏡を手に取り、入念にメイクや髪形をチェック。
女子中学生2人組は、プリクラを撮りに来る前、カラオケボックスで好きなアイドルの誕生日を祝っていたとか。
「ケーキを用意して、本人不在の勝手にパーティー。先週から休みになって、ずっと原宿とかで遊んでる。親から勉強しろって言われたけど一回もしてない。ヤバイ、私だけかな(笑)」
あまりの混雑ぶりに驚き、通りに戻ると、人波にもまれるなか、小学生と中学生の子どもを連れて歩く親もいた。
「久しぶりに休みが取れたのでお出かけに来ました。子どもたちは、学校からたくさん宿題が出ていて、一生懸命勉強を頑張っています。ずっと家に閉じ込めておくわけにもいかないから。室内ではない場所ならいいかなと思って」