イベント自粛でエンタメ業界はもう限界にきています。赤字を抱えただけじゃなく、稼ぎどころのグッズ販売が下がり、照明さんや音響さんは現場がないと収入が途絶えている。旅行業界では旅館が潰れ始めている。雇い止めも出ていて、大手企業の中でも蓄えが少なく、稼働しなければ食えないような経営をしている企業も結構あると聞きます。世の中のいろいろな仕事が苦境に立たされていて、3月いっぱいが限界でしょうね。
日銀の金融緩和は果たしてどうなのかという疑問もあり、僕は消費税を下げるしかないと考えています。早急に10%を5%に、いよいよヤバいとなったら0%にしていくしかないと思う。そうやって経済を回して、早く事態が良くなってほしい。今が踏ん張り時だと思います。政治的な思想もからんで、個人もメディアも賛成だ反対だとやんや言っていますが、こればっかりは結論が出る問題じゃない。そういうこともちょっと抑えて、みんなで頑張っていくしかないのかなと思います。
休校だ、リモートワークだと言っていたときより、1~2週間たった今のほうが、もっとみんなが手を洗うようになっていて、予防する力は付いているはずです。実際にインフルエンザの患者数は例年よりかなり少ないし、前出の看護師によると、街のクリニックは「暇」なんだそうです。じいさんばあさんが無駄に病院に来ることが減り、どうしても必要な人だけが来るようになっていると。まだ病院はパニックになってはいないようです。
政府によると、日本はまだ「持ちこたえている」らしいし、諸外国に比べるとマナーを守る国民だから大規模な感染には至っていないという面もあるかもしれません。自由を大事にする人が多いヨーロッパが今は深刻な状況で、アメリカでもこれから始まる。中国と対立関係だった台湾では中国人観光客が少なくすぐに厳しい対策ができたし、「一帯一路」構想に参画していたイタリアで大流行が起きている。見事に世界の情勢と人の動きによって広がっているウイルスに、世界がどこまで耐えられるか。それも今後の国内の流行に影響するはずです。
長期化すればまた、閉鎖でいいのか、効果がわからないじゃないかという意見が出始めるはずです。答えがわからず日本中が、世界中が悩んでいる。そういうときこそ「自分が、自分が」と前に出るだけじゃなく、一歩引いて考えなきゃいけないと僕は思います。