都内ではマスク姿で通勤する人々が目立つ(c)朝日新聞社
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「アメリカの感染を熱烈にお祝いします。小日本の感染が永く続きますように」

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 中国・瀋陽市の飲食店の入り口には、こんな目を疑うような横断幕が掲げられていたという。現地の報道によると、この横断幕は、おかゆなどを提供する飲食チェーン店のものだ。問題となったメッセージを撮影した写真がツイッターなどで拡散され、批判が相次いだ。23日午後の時点では、横断幕は撤去されていたという。

 一連の騒動に対し、ツイッター上では中国人と思われる人々が「この店がすぐに閉まることを望む」「中国人がみんな、こうではないということを(メディアが)広げて」などと反応。「この恥知らずなふるまいは、中国人への差別を強めるだけ」と批判している。

 同じように、差別ではないかと批判が集まったケースは日本国内でも起きている。中国で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた1月、神奈川県箱根町の駄菓子店では、中国語で「コロナウイルスをばらまく中国人は入店を禁止する」などと書いた張り紙が出された。同様のケースは、他の地域の飲食店などでも確認されており、問題となった。

 欧米でもコロナウイルスに対するアジア人差別が起きるなど、剣呑とした空気が世界を覆っている。

 なぜここにきて、人種差別を連想させるような事態が続出してしまうのか。差別問題などにくわしい、反レイシズム情報センター代表・梁英聖(リャン・ヨンソン)氏は「災害や疫病が流行し、生きのびようと必死になる時ほど、レイシズムが蔓延しやすい」と指摘する。

「レイシズムとは単なる人種差別ではなく、生きるべき人間と死ぬべき人間を分けようとする差別です。コロナ禍で人々は感染リスクを避けようとすることが、レイシズムとして現れる。日本での『中国人入店お断り』といった看板は、感染リスクは中国人(アジア系)という「人種」に結びつけられた差別によるものです」

 人種に結び付けた差別の危険性については、ダイバーシティ研究所代表理事の田村太郎氏も指摘する。

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災害などで出回る”デマ”の正体