保険で子どもの教育費を貯めるのはナンセンスな時代になっているんです。
収入を定期預金に入れるだけで教育費が貯まる見込みがあるなら、預金オンリーでも止めはしませんが……。学資保険のお得度はそれほどでもないことだけはお伝えしておきます」
多くの人は投資というと「なくなるかもしれない」という思いが先に立つ。
「お金が急に必要になれば、購入した投資信託を一部だけ売って、すぐ現金化できますよ。投資も銀行預金と同様にお金を貯める受け皿の一つと考えれば、貯金効率はアップします」
少なくとも物価高で貯金が目減りする心配はなくなる。
「同じお金でも、貯めるだけのもの、貯めて増やすためのものとすみ分けを意識することが、貯金スキルアップの第一歩です」
■収入の何割を貯金に回すのが正解ですか?
貯金は収入があってこそ初めてできるもの。では、収入の何割を貯金に回すべきなのか。
「実家か、持ち家で住宅ローンがあるか、といった状況によって変わってきますが、うちのお客さまで貯められている方を見ると、収入の6分の1、つまり約16.7%を貯金に回せているのが理想パターンです。
手取りベースの月収が40万円なら6万7000円、30万円なら5万円程度が、毎月の収入から貯金に回す適度な金額です」
よくいわれるのが、収入の70%で生活、20%を貯金、10%を投資という「7・2・1の法則」だが、手取りの20%を貯金するのは、かなりきつい。
本を買うなどの自己投資もしたいし、そもそも無駄遣いゼロの暮らしはつらいから長く続かない。
「収入の割り振りでいうと、70%は住宅ローン返済も含めた消費に使い、5%は浪費のお金として取っておきます。
人はついつい無駄遣いしてしまいがちですし、気分転換も必要なので、あらかじめ5%を浪費の予算として取っておいたほうが予算オーバーにならなくていいでしょう。そして、残りの25%を貯金と自分への投資に回すのが理想的な配分だと思います」