AERA 2020年4月6日売り表紙に西野七瀬さんが登場
AERA 2020年4月6日売り表紙に西野七瀬さんが登場
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 俳優・モデルとして活躍する、元乃木坂46の西野七瀬さん。卒業後も独特の存在感で活躍を続ける。AERA 2020年4月13日号から。

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 スタジオに入り、一面ピンクの背景に、すっ、と一瞬で馴染んだ。アイドルのイメージが強いが、モデルとしての活動も長い。

「蜷川さんとはお仕事させていただくのが2回目、それもお久しぶりだったので緊張しました」

 はにかむような様子を見せながら、小さな声で思慮深く話す。

 映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」の中で、西野の母は西野について、おとなしく自分の意見を言わない、人見知り、集団行動が苦手──と話している。乃木坂46の1期生オーディションも、母の勧めで受けた。

 おおよそアイドルには不向きなタイプだろう。後から合流したメンバーにポジションを奪われ泣いたこともある。8枚目のシングルで初センターに抜擢された時は「自分なんて」という気持ちの方が強かった。しかしセンターになって別人のように変わった。

 西野の中にある芯のようなものが熱を持ち始めたのかもしれない。白石麻衣が大輪の薔薇なら、西野は野に咲くスミレ。対照的な個性を持つダブルセンターで乃木坂46の快進撃を牽引した。西野の持つ儚さとせつなさが乃木坂46の個性ともなっていった。

 卒業後は、MC、モデルなど幅広く活躍しつつ、俳優としての存在感を発揮している。4月から総合病院の薬剤部を舞台に病院薬剤師の奮闘を描く「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」に出演する。石原さとみ演じる薬剤師・葵みどりの同僚で、仕事にクールな新人薬剤師・相原くるみ役だ。SNSで推理合戦が繰り広げられるなど大きな話題になった「あなたの番です」の、清楚なルックスの奥に狂気を隠し持った黒島沙和役以来のドラマ出演だ。

 次はどんな西野を見せてくれるのか。(朝日新聞出版・小柳暁子)

AERA 2020年4月13日号