母親の生活保護受給問題が発覚した人気お笑い芸人・次長課長の河本準一(37)が、5月25日、会見で謝罪した。

 河本の説明では、15年ほど前に母親が病気で仕事を辞めざるをえなくなり、本人が生活保護受給を決意した。当時、年収100万円以下だった河本は扶養できないと判断したという。

 人気が出てからは福祉事務所と相談しながら生活費の一部を援助していたというが、受給をやめたのは4月の報道後。高収入だったここ5縲鰀6年の受給分は、期間や金額は未定としながらも返還するとした。

「いまになって考えると、むちゃくちゃ甘い考えだったと深く反省しています」

 会見での本人の言葉どおり、すべては「認識の甘さ」が原因だが、同時に垣間見えたのは複雑な家族関係だった。

 河本の母への溺愛ぶりは、ファンの間でも有名だ。女手一つで自分を育てた豪快な母とのエピソードを頻繁にネタにし、07年には母との物語を書いた著書『一人二役』を出版。表紙でツーショット写真まで披露した。

 この中で温泉旅行に行ったときのことを、

〈オカンと風呂に入ることにいまだにまったく違和感がない。俺にとってのオカンは、一般的な"おふくろ"という範疇を超越した存在(略)切っても切れん存在〉

 とまで書いている。

 ところが、河本は会見で母親について、

「長年会っていないという状況もありましたし、(実家のある)岡山と東京ということで、(略)電話もできるタイミングもあったんですが、深夜に収録が終わることも多いので、なかなか話をすることもできなかったですし。その辺が今回の件を招いたんだと思います」

 と、その「疎遠」さを語ったのだ。河本の出演番組の関係者が首をかしげる。

「河本といえば何より"マザコン"。一緒に仕事すると母親好きなのが人一倍伝わってきたんですが......」

 なにやら会見では語れない"行間"がありそうな......。

※週刊朝日 2012年6月8日号