かつては独立したタレントがしばらく活動できなくなるよう、前事務所がテレビ局などに“圧力”をかけるケースもありましたが、最近は、そうした“圧力”はあまり表面化していないように見えます。これは『人気タレントが、独立した途端にテレビやメディアから干されて消える』という芸能界の慣習のようなものが変わり、ある意味、働き方の改革といえます」

 昨年7月には、「元SMAP3人のTV出演に圧力の疑いがあり、独占禁止法違反につながる恐れがある」として、公正取引委員会(公取委)がジャニーズ事務所に注意を行った。同11月には公取委は、事務所を退所した芸能人の活動を一定期間禁止する契約が独占禁止法違反にあたるとの見解をまとめた。

吉本興業の闇営業問題が噴出した時も、吉本興業の契約のあり方が問題視され、契約書面が存在しないことは独占禁止法や下請法に違反しかねないという意見があがりました。独立のウラにはギャラなどの待遇面での問題や人間関係の不満などもありますから、こうした流れは“円満退社”の後押しになるかもしれません」(プロダクション関係者)

 4月には、岡村隆史(49)がパーソナリティーを務める「ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン(ANN)」での不適切発言が物議を醸した。

 4月23日放送の同番組内で岡村は、新型コロナウイルスの影響で、経済的に困窮した女性が収入を得るため、短期間だけ風俗店で働くようになる可能性があるなどと発言。SNSなどでは「女性蔑視だ」「こんなの性的搾取」「公共の電波で言うべきことではない」などの批判が集まり、27日にはニッポン放送が番組公式サイトで謝罪し、その後相方の矢部浩之(48)も2週続けて登場し、相方に対して公開説教を行った。

「火の粉はNHKにも飛び火し、岡村がレギュラー出演する『チコちゃんに叱られる』の降板を望む声まであがりました。岡村が再びコンビでANNをやることを懇願し、結局5月14日から矢部が電撃復活することが決まりました。岡村本人は女性を軽視しているという意識はないのだと思います。あくまで経済的に困窮している状況の女性に対してのやさしさからでた発言だったのでしょうが、やはり公共の電波で言うべき内容ではなかったと思います」(川内さん)

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?
次のページ
木村ファミリーの「マスコミ解禁」の衝撃