人気アイドルグループ乃木坂46が、5月25日にYouTube上で公開した新曲「世界中の隣人よ」のミュージックビデオの再生回数が、6日間で230万回を超えた。多くの卒業メンバーが参加するという普段では見られないコラボが話題を呼んでいるようだ。他にも様々な芸能人によるリモートでの動画作成、それに伴う支援という活動が広がっており、コロナ禍での一つの形として定着してきている。
乃木坂の楽曲は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、自粛する人たちや医療従事者へのエールとなっている。ミュージックビデオは、参加メンバーが自宅などでリモート撮影したもので、人影まばらな東京各地や毎年彼女たちがライブを行う神宮球場の現在のカットも途中で挿入される。
なかでも大きな話題を集めているのは、歴代センターの生駒里奈、西野七瀬をはじめ、初代キャプテンの桜井玲香、現在アナウンサーとして活躍する市來玲奈や斎藤ちはるといった、11人の卒業メンバーが参加していることだ。3月に予定していた卒業を延期している白石麻衣をはじめ、現役メンバーとの“夢の再会”がリモートで実現した。
「AKB48の歴代センターがミュージックビデオに出演したり、モーニング娘。のOGが集結したりすることはありましたが、乃木坂では初めて。特に、会社員であるアナウンサーの2人が参加していることは、日テレとテレ朝も、『つながり』をテーマにした今回の企画の趣旨に賛同して協力しているということでもありますから、その重要さがわかります」
と、芸能評論家の三杉武さんは言う。
ミュージックビデオの反響は大きく、再生数は30日夜の時点で230万回を超えた。その反響の大きさに当初は動画公開のみの予定だったが、配信シングルとしてのリリースが決定、その収益を全額寄付することも発表された。
「AKBも東日本大震災の時には被災地を巡る支援活動を続けてきましたが、多くの人に愛され、笑顔を届けるアイドルだからこそできる支援の形なのではないでしょうか」(三杉さん)