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デジタル時代を乗り切るための3カ条 (週刊朝日2020年6月12日号より)

 電子メールを皮切りにチャットやSMS、音声通話、そしてオンライン会議……。コミュニケーションツールの進歩は目覚ましく、企業でも欠かせない存在だ。デジタル化は、コロナ禍ではますます加速していくとみられる。ITが苦手な高年齢ワーカーにとっては死活問題だが、どう向き合えばいいのか。

【大丈夫!デジタル時代を乗り切るための3カ条はこちら】

[前編「ずーむ?」60歳“還暦記者”、急激なデジタル化の波でもがく! より続く]

 クルマの自動運転、すべてのモノがネットにつながるIoT、データ通信の高速化の「5G」……。デジタル技術であらゆることが変わるのだから働き方が変わるのも当然だが、やっぱり知りたいのは対処法だろう。こうした変化に高年齢ワーカーは、どう対応していけばいいのか。デジタルツールを使ううえでの考え方やコツである。

ITライターの荻窪圭氏によると、やはりコミュニケーションツールの流れについていきたいという。

「この分野は今後も確実に進んでいきます。ビジネスパーソンに必要な『デジタル標準』があるとすれば、その時々で最適なサービスを利用して必要な人と必要なコミュニケーションがとれるスキルが求められているのだと思います」

 となると、オンライン会議のように、はやりだしたものはとりあえず使ってみる姿勢が大切なのか。

「自分で判断するよりも、『そろそろ使ってみたほうがよさそうだ』という勘所を押さえた友人を持つべきでしょうね。オンライン会議でわかるように、これからは『ひとり』ではなく『複数で使う』サービスが伸びていくからなおさらです」

 ITジャーナリストの西田宗千佳氏は、そろそろ紙への印刷をやめてはどうかと勧める。

「というのも印刷する、印刷しないをホップ、ステップとすると、今はもう次のジャンプが始まっているからです。それは『リアルタイム性』。LINEやメッセンジャーのように、電話と同じ即時性を持ったコミュニケーションをネット上で行うことが求められるようになっています」

 10年ほどかけてこのリアルタイム性が“主流派”になっていくというから、印刷をしない「ステップ」の状況に早く移行したい。文章を紙で読むのではなく、画面だけで読む習慣を身につけるのだ。

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