通信費のほかにも、電気・ガスといった公共料金も見直しの対象となる。比較サイト「価格.com」の「電気・ガス料金比較」などで、自分の使い方に最適な契約を調べてみよう。

 日々の買い物はキャッシュレス決済で対応できる店も増えた。キャッシュレスの支払いにするだけで、ポイント還元などのお得なサービスも受けられる。上手に利用したい。

 さらに、保険も思い切って見直すことも節約につながる。都市部に住んでいて公共交通機関が使える人であるならば、自動車の必要性を改めて考え直してもいいかもしれない。車を手放すだけで、自動車諸税や駐車場代などを削れる。車が必要になれば、レンタカーやカーシェアリングを使う手もあるからだ。

「ちりも積もれば山となる」と言われるだけに、コロナ禍の逆風を、ある意味で前向きにとらえて乗り切ろう。

 通信費や光熱費、保険、住宅、車などにかかるこうした支出を減らし、「貯蓄を増やそう」といった項目でやさしく解説してくれる本が、6月に発売され、11万部を突破した『本当の自由を手に入れる お金の大学』(朝日新聞出版)だ。

 累計再生回数5300万を超えるYouTubeチャンネル「リベラルアーツ大学」を運営する両学長の初の著書。高校在学中に起業し、ITビジネスと投資で10代にして年間1億円以上を稼いだものの、多くの失敗も重ね、モルディブの大富豪から「人生を豊かに生きる知恵」などを学んだという。

『お金の大学』では、「貯める(支出を減らす力)」をはじめ、「稼ぐ(収入を増やす力)」「増やす(資産を増やす力)」「守る(資産を減らさない力)」「使う(人生を豊かにすることにお金を使う力)」の五つの力が、人生を豊かにすると説く。

 ならば具体的に、「貯める」ためにはどうするか。著書でも改めて、スマホを格安SIMに変えたり、電力会社を乗り換えたりと、生活にかかる固定費を見直すことを強調している。家の購入を考えている場合は「リセールバリュー(いくらで売れるか)」を意識することも大事だとし、賃貸物件に住む場合は安く賢く住む術を教えている。さらに、会社員としても「節税」の知識を身につけ、税金を減らせる「控除」の活用などを紹介している。

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