「買い占め」までいかずに、生活を守るためのストックを確保することは悪いことではない。
「災害時に備えるための備蓄を徐々にしていく感覚で、一定程度のストックを増やすことは、第2波だけではなく、生活防衛のために重要な備えになります。巣ごもり生活で見えてきた生活必需品は家庭によって多様だと思いますので、不足を感じたものを備えておく必要はあります」
物資以外に大切な準備もある。コロナ禍で都市間の移動の自粛が求められ、身内に会えない経験をした人も多いはずだ。インターネットを使ったビデオ電話といった、高齢の親など遠くに住む人の状態を確認できる通信手段も、今のうちに整備しておきたいもののひとつだ。
また、有馬教授は非常時に出まわるだろう「デマ」に対しても備えることを勧める。
「複数のルートで正しい情報を吟味する力が求められます。公式情報やツイッターでの医師の発信など、第2波が来る前に、ぜひ情報を評価する力を磨いておいてください」
(編集部・小田健司)
※AERA 2020年7月6日号より抜粋