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今週末も梅雨前線が本州付近に延び、前線の活動が活発化するでしょう。九州から関東甲信を中心に発達した雨雲がかかりそうです。今後の雨と梅雨明けの見通しです。

「令和2年7月豪雨」

気象庁の発表によりますと、「令和2年7月豪雨」では、降水量の総和と非常に激しい雨の発生回数が過去最多となりました。

7月上旬に全国のアメダス地点(比較可能な全国964のアメダス地点を対象)で観測した降水量の総和は、208,308.0mmと、これまで最多であった「平成30年7月豪雨」(2018年7月上旬)の記録を超え、今回が最も多い値となりました。また、1時間降水量50mm以上の非常に激しい雨の発生回数は82回と、これまで最多であった「令和元年東日本台風」(2019年10月中旬)の記録を超えました。

この数字からも「令和2年7月豪雨」がこれまでに経験したこのない記録的な大雨であったことが分かります。

今週末も梅雨前線の活動が活発化

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ここまで長期間に及んで、記録的な大雨となったのは、梅雨前線が長く西日本から東日本に停滞し続けたことが原因ですが、この鍵を握っているのが太平洋高気圧です。今年は、太平洋高気圧が北側ではなく、南西側に張り出し、梅雨前線を押し上げることができていないのです。平年では6月29日ごろに梅雨明けとなる奄美も未だ梅雨明けとなっていませんし、九州南部でも平年では7月14日ごろに梅雨明けとなりますが、梅雨明けはもう少し先となりそうです。

梅雨前線は今週末も本州付近に延びる予想で、前線に向かって雨雲の元となる暖かく湿った空気が流れ込むでしょう。19日(日)頃にかけて前線の活動がまた活発になり、九州から関東甲信を中心に発達した雨雲がかかりそうです。所々で土砂降りの雨になる可能性があります。すでに地盤が緩んでいる所がありますので、土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水には引き続き警戒が必要です。

梅雨明けはいつ?

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その後、来週になると太平洋高気圧が北側へ強まる傾向が見えてきました。週間予報では西日本では晴れる日も予想されています。大雨の峠は越え、梅雨明けが近づいてくるでしょう。ただ、関東甲信や北陸などでは来週前半にかけてもぐずついた天気が続き、梅雨明けはもう少し先となりそうです。