コロナ禍テレワーク版共働きの家事育児100タスク表(AERA 2020年7月27日号より)
コロナ禍テレワーク版共働きの家事育児100タスク表(AERA 2020年7月27日号より)
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 在宅勤務の広がりとともに、夫婦間では家事分担をめぐる問題が浮上している。家事に対する相手の姿勢が見えるだけに「なぜ私だけ……」という怒りもたまりやすい。家事をめぐる夫婦の思いに迫ったAERA 2020年7月27日号の記事を紹介する。

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「コロナ前は夫が在宅仕事で、子どものお迎えや夕飯の支度をしてくれていたのに、私が在宅になるとやらなくなった」

 と憤るのは自営業の女性(44)だ。しかも、緊急事態宣言が解除されてからは女性の出勤が通常ペースに戻ってきたにもかかわらず、夕飯づくりはいまだ女性が担い続けているという。

「私が留守だから仕方なくやっていた期間があっただけで、夫には、家事に対する当事者意識が欠けていることが改めてわかった」

 コロナ禍で働き方が変わったことで、夫婦間での家事分担や負担感に変化が生じている。緊急事態宣言下では多くの企業が、在宅勤務が可能な職種をテレワークに移行。働く人にとっては通勤の負担が減るメリットはあるが、在宅時間が増えることで家事量が増加しているという人も。これを機会に、夫婦での分担の適正化が図れればいいが、そうとばかりはいかない。

 会社員の女性(49)は、フルタイムの共働きながら、結婚して20年以上ほぼすべての家事を担ってきた。そんなものだと思って過ごしてきたが、コロナ禍で改めて不満を抱くようになったという。

「私の働き方は変わらなかったが、夫が在宅勤務に。家にいる時間が長くなると汚れが目につくらしく『洗面台が汚れてるよ』『ホコリがたまっているからそろそろ掃除機かけた方がいいんじゃない?』などと言ってくる。そう思うなら自分でやればいいじゃない!と。腹が立つ」

 日ごろから家事分担ができていても、不満が生じるケースはある。会社役員の女性(46)は、自粛のイライラも手伝って不満を募らせたひとりだ。

「保育園の送迎や洗濯など夫の役割は明確化していて、それ以外が私。休園になって在宅時間が増えると私の仕事ばかりが増えた。夫が留守ならそれほど腹も立たないけど、目の前にいるのに何もしないと頭にくる」

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