(3)こまめなスクワット


 水分やミネラルを貯蔵しておく、太ももの筋肉を鍛える。気づいたときに10回ずつスクワットを。

(4)具だくさんみそ汁
 体調を整えておくことは、まさに熱中症予防となる。そのためにもしっかりと朝食をとろう。暑くなると、どうしても火を使った料理を避けたくなるが、具だくさんのみそ汁なら、冷蔵庫にある余りものの野菜を切って入れるだけなのでカンタン。しかも、体に必要な塩分や糖分、ビタミン、ミネラルを豊富にとりやすい。

 ちなみに、熱中症予防のための水分摂取について、前出の高瀬理事長はこうアドバイスする。

「食事がしっかりとれていれば、水や麦茶で十分。水分がとれていないときのコーヒーや緑茶は、カフェインが入っていて利尿作用があるのでお勧めできません。夏バテなども加わって食欲がなく、食が細いときは経口補水液を。成分が体に吸収しやすいバランスで含まれているので、飲む際は氷や水で薄めないで」

(5)部屋の温度は28度
 松本教授は、部屋の温度設定の誤解をただす。

「エアコンの設定温度を28度にしても、人がいるところではそれより高くなります。ですので、部屋に温度計を置いて、室温が28度になるようにエアコンを調整してください。とくに高齢者のためには、数字がわかるよう、大きめの温度計にするといいと思います」

 窓からの直射日光を避けるため、遮光カーテンなどを使うことも大切だ。

 コロナ禍で気になるのが換気だが、「一人暮らし、あるいは夫婦2人暮らしで、コロナを外からもらってくるリスクが低ければ、必要ありません」(松本教授)。

 むしろ気にしたいのは湿度で、50~60%に調整を。エアコンの除湿機能が苦手な人には、凍らせたペットボトル2本を扇風機の前に置くという方法(上の写真)がある。ペットボトルの表面に部屋の水分が付着して水滴になることで、除湿効果が期待できる。

 日本気象協会は、今年の夏は厳しい暑さの日が多いと予想する。松本教授は改めて言う。

「環境省の熱中症予防情報サイト(※2)には、熱中症予防の目安になる暑さ指数(WBGT)が載っています。この数値や天気予報をこまめにチェックして、暑い日は外出を控え、庭の草取りや洗車などは延期しましょう」

(本誌・山内リカ)

(※1)http://seikishou.jp/content/files/message/heatstroke.pdf
(※2)https://www.wbgt.env.go.jp/

週刊朝日  2020年7月31日号

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