「神戸山口組の傘下の組は『もう神戸山口組の代紋では商売ができない。カネを払う意味がない』と上納金を払わない組も出ているようだ」(捜査関係者)
そんな動きについて山之内弁護士はこう話す。
「山口組の歴史というのかな、出て行った側はつぶれていきますね。これだけ、六代目山口組から攻撃されても、神戸山口組はまったく反撃、返しができていない。資金が枯渇し、組織力、戦闘力がうせてしまっていますね。山一抗争とそっくりですね」
1984年に山口組から分裂した一和会。1985年に四代目山口組の竹中正久組長らを射殺。日本の暴力団史上、最大の抗争に発展した。だが、最後は山口組が報復に動き、一和会が弱体化、解散に追い込まれた。
当時、一和会の山本広会長宅へロケット砲を撃ち込み、警戒していた警察官も巻き添えで重傷を負った襲撃事件を指揮したのが、現在は六代目山口組最高幹部、若頭補佐である竹中組の安東美樹組長だ。山一抗争の襲撃で服役し、出所した時には「伝説のヒットマンが出所」と話題になった。山之内弁護士はこう振り返る。
「昨年11月に古川組長を射殺したのが、竹中組の元組員でした。木村會を屈服させた山口県の発砲事件の犯人、上田容疑者も竹中組系の組員。山一抗争の再来のようにみえます」
竹垣氏は六代目山口組が神戸山口組に勝利宣言する日は、近いと予測する。現在、特定抗争指定暴力団に指定され、制限を受けている六代目山口組と神戸山口組。抗争の終わりが見えてきたか?
(本誌取材班)
※週刊朝日オンライン限定記事