じゃあ性欲をどう処理するのかというと、男性の場合は自慰行為で満足なんですね。めんどうくさいセックスは避けて、早く寝ようという感覚が強い。女性はいつまでも女として見られたいという気持ちはありますが、別にその気持ちを満たす手段がセックスでなくてもよくて、お洒落してお店に行ってイケメン店員に褒められたら満足なんです。

●大独身時代のシャッフル家族

 まあ、そんな夫婦でも、私が取材したカップルの6割は子どもがいました。では、子どもたちにとって、ただトモ夫婦を親に持つことは幸せなのでしょうか。

 まず念頭に置きたいデータは、今の20代の夫婦は3組に1組が離婚し、離婚した男女の6割強が再婚するということですね。つまり、子連れ離婚、子連れ再婚も当然増え、家族がシャッフルされるのが当たり前になるということです。いっぽうで生涯未婚の割合は、最新のデータだと男性は3人に1人、女性は4人に1人になるという予測があります。大独身時代のシングルは、甥や姪をかわいがりするおじバカ、おばバカの予備軍です。

 さてこうなると、団塊ジュニアが子ども時代を過ごした核家族は母子密着型だったのに対し、これからの子どもは母親ばかりではなく、親の再婚相手だったり、祖父祖母、おじおば、ママ友など、いろんな大人や血のつながらないきょうだいとつきあう機会が増える。それはそれで、いろんな価値観に触れるという意味でいいことかもしれません。

 いずれにせよ家族のカタチが劇的に変わろうとしているのです。

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 うしくぼ・めぐみ 1968年生まれ。企業のマーケティング業務を手がける「インフィニティ」代表。著書に『草食系男子「お嬢マン」が日本を変える』(講談社+α新書)、『「婚・産・職」女の決めどき』(大和書房)など

週刊朝日

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