──そのメディアの影響か、菅人気は突然、高まりました。
私の不勉強かもしれませんが、菅氏が総理になるとは想像もしていませんでした。それにしても、世論調査の数字までなぜ急に変わったのでしょうか。明らかにPRのためと分かってテレビ番組に出演させて、厳しい質問をしないメディアの罪深さを感じました。「苦労人」や「パンケーキ」はどうでもいいです。菅氏が継承すると言っている安倍政権を検証することもなく、そうした報道を繰り返すメディアは本当にいかがなものかと思いました。
──それでも実際に菅政権が誕生しました。
デジタル庁や不妊治療、携帯料金もいいですが、「この人でなければ」と思わせるようなこれからの日本のあり方を示してもらえなかったのは、とても残念に思っています。
(聞き手/編集部・小田健司)
※AERA 2020年9月28日号