大阪にある高校のバスケ部の男子生徒が体罰を受け、自殺した問題が大きな波紋を呼んでいる。これに対し作家の室井佑月氏は、男子生徒が体罰をうけていた当時、現場にいたという2人の講師についても触れ、次のように意見を述べる。
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自殺前日、顧問が男子生徒を殴りまくっていた場面に、同じ学校の講師が2人もいたらしい。
この2人の講師は、男子生徒が殴られるのを、ただ見ていただけ。この2人の講師も、かなり危ない人間だよなぁ。普通、子供が大人に殴られまくっている場面に遭遇したら、その場にかけつけてそれを止めるだろう。
まして、知っている子供が、知っている大人に殴られているのだ。間に入っていかないか? 問題となったこの学校では、普通の常識が忘れ去られていた。
自殺した男子生徒が殴られるのを見ていた生徒もいたらしいが、この子たちも被害者だ。おかしな教師たちの、おかしな洗脳によって、友達が殴られまくる場面に遭遇しても、どうにも反応できなくなってしまった。
きっと後から、「あの時、こうしておけば」 そう考え、一生の心の傷になるだろう。
子供を教えている教師に常識を求めなきゃならないなんて、すごい世の中になったもんだ。
※週刊朝日 2013年2月1日号