その他で可能性のある選手としては、今年ソフトバンク入りしたマット・ムーアのような若い時期にメジャー屈指の選手となったものの、その後負傷などでくすぶった選手になる。最近ではマイルズ・マイコラス(巨人→カージナルス)、ピアース・ジョンソン(阪神→パドレス)などがNPBで活躍後、良い条件でメジャーに復帰するケースも増えてきており、再起をかけるために来日を検討している選手も少なくないはずだ。

 その条件に当てはまる選手として面白いのが、マイク・フォルテネービッチ(投手・前ブレーブス)だ。2018年には最速101マイル(約162.5キロ)の直球を武器に、キャリア最多となる13勝、防御率2.85をマークし、オールスターにも選出。ローテーションの一角として2019年シーズン終了までに通算44勝を挙げ、今年も先発ローテーションの一人として開幕を迎えた。だがシーズン最初の登板となった7月27日のレイズ戦で炎上すると、その後メジャー出場の40人枠から外され事実上の戦力外となった。

 開幕前のキャンプでは球速低下が指摘されていたが、まだ年齢も今年で29歳と若いフォルテネービッチ。現地メディアでもまだまだ“余力”はあるという評価もされており、復活を見越してNPB球団が触手を伸ばしても良いのではないか。既にメジャーでもトップクラスの実力は示しており、仮に復活となればバウアーにも負けない投球を日本で披露してくれるかもしれない。米国ではマイナー契約が見込まれており、条件的にも日本の方がより良いオファーを提示できるはずだ。

 似たような境遇としては、今年来日の噂も出た31歳の右腕マット・ハービー(投手・前ロイヤルズ)もいる。ハービーはメジャーでもトップクラスの元プロスペクトで、メッツ在籍時の2013年に地元でのオールスターに先発、2015年にはキャリアベストの13勝、防御率2.71を記録したメジャー屈指の投手だった。

次のページ
他にも来日しそうな大物たち…