ダイアモンド☆ユカイ(撮影/掛祥葉子)
ダイアモンド☆ユカイ(撮影/掛祥葉子)
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ロックミュージシャンとしてのオーラも健在(撮影/掛祥葉子)
ロックミュージシャンとしてのオーラも健在(撮影/掛祥葉子)
ソロデビュー当時のユカイ(写真提供=サンミュージック)
ソロデビュー当時のユカイ(写真提供=サンミュージック)

 音楽活動を中心に、タレント業など幅広い分野で活動を続けるダイアモンド☆ユカイ。ソロデビューから30周年を迎えた今年は「コロナ禍」という災厄に見舞われながらも、ポジティブに夢を追い続けている。ロックンローラーから最近ではタレントと呼ばれるようになったユカイの30年間を振り返りつつ、今後の展望についても聞いた。

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――ボーカルとして約4年間活動したロックバンド「RED WARRIORS」が突然の解散。30年前、ソロとしてデビューを迎えたときの心境を覚えていますか。

 気付いたら30年前だもんね。バンド時代は、自分たちのやりたいことを全部やり通した。4年間で4枚もアルバムを出して、日本武道館や西武球場でライブをやって、後はほとんどツアーをして。気が付いたらあっという間に夢が実現しちゃってさ。それがいけなかったんだよな。その時にもうちょっと苦労して実現すればよかった。急な階段を上って、下積み時代がほとんどない感じだったから、当時はもうイケイケで、つけ上がってた。

 アメリカ進出をめぐってメンバー間でもめて、突然バンドが解散しても、その時の自分はお山の大将気取りだった。「俺はボーカルだから、もっとうまいやつがバンドに入れば、もっといいものができるんじゃないか」って。でも、つけ上がっていた反面、どこかで不安な自分もいたのかもしれない。自分のソロは、そんな出発だったね。

――ソロとして30年間活動をする中でぶつかった、一番の壁は何でしたか?

 これがもう、最初から壁だったよ。アメリカへ行って、豪華なバンドメンバーをバックに加えてアルバムを作って、やりたい放題。日本に帰国して、完成したアルバムを鳴り物入りで出したんだけど、RED WARRIORSを好きだったファンの評価は見事に割れた。マイナーヒーロー路線のバンド時代に比べて、ソロで出した音楽はもっとメジャーロック王道路線だったから、嫌いな人もいたと思う。

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「成り下がり時代」と呼ぶ10年の下積み