BTS (GettyImages)
BTS (GettyImages)
ソウルのシンチョン駅に掲示された、BTSのメンバーJINの誕生日をファンが祝って出した広告 (撮影/林羊子)
ソウルのシンチョン駅に掲示された、BTSのメンバーJINの誕生日をファンが祝って出した広告 (撮影/林羊子)

「21世紀のビートルズ」(BBC)と称され、世界を席巻する韓国出身の7人組男性グループ「BTS」。アイドルとは一線を画す彼らの魅力を探るべく、本誌はアンケートを実施。5615件もの回答から導き出された答えとは──。

本誌アンケートARMY5615回答から徹底分析! 世界を席巻するBTSの魅力

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 国内外のポップカルチャーに詳しい武蔵大学非常勤講師の松谷創一郎さんは時代背景にも着目する。

「K−POPは、日本を中心としたアジアのマーケットが97%を占めていたので、海外進出を前提としたインターネット対応を早くから取り入れてきました。BTSのデビューは13年で、ちょうどSNSとスマホの普及した時期です。SNSは集団性を帯びたファンの強いネットワークを築き上げるのに役立ち、グローバルに広がる波にうまく乗ったと思います」

 さらに、YouTubeにより、音楽は聴くだけでなく、MV(ミュージックビデオ)で見るものに変わった。

「BTSはダンスでも圧巻のパフォーマンスをしますが、彼らに限らず、K−POPのMVはクオリティーが高い。MVは、PVのように単なるプロモーションだけではなくなり、ダンスやフォーメーションで視覚的に惹きつける役割を持つようになっています」(松谷さん)

「Dynamite」のMVは、「24時間の最多視聴YouTubeビデオ」など3部門でギネス世界記録を更新し、11月17日時点で6億回再生を突破した。これまでも、「DNA」が11億回、「Boy With Luv(Feat・ Halsey)」10億回、「FAKE LOVE」8億回超えなど、再生回数を誇る作品が多数ある。

「韓流ぴあ」の露木恵美子編集長は話す。

「BTSのパフォーマンスは、ダイナミックで楽曲によってガラッと変える表現力の高さがある。簡単ではない振り付けを完璧に踊るのに、オフの時は年相応の青年の顔を見せる、そこのギャップに引き込まれる人が多いと思います」

 ドキュメンタリー映画『BRING THE SOUL : THE MOVIE』には、バックステージで、メンバーが体にテーピングを貼って、マッサージを受ける姿が映し出され、ダンスの激しさを物語っている。

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