AKANE: 渋谷は私たちにとって、思い出深い場所なんです。昔、渋公の前にあるライブハウス「Shibuya eggman」をホームにして活動していた私たちにとって、渋公は憧れの場所で、「いつかやりたいね」っていう話をしていました。そこで2デイズのお給仕ができたことは、すごく感慨深かったです。個人的には、長いドラムソロを初めて入れたり、ドラムつなぎで曲を展開する場面が多かったりしたので、気持ちよく演奏できました。

MISA: 私は終わった後の記憶しかなくて(笑)。終演後に武道館のワンマンを発表したんですが、スクリーンを見てみんながすごい歓声を上げてくれている姿を舞台ソデで見ていたら、感情が高ぶりすぎて泣いてしまいました。うれし涙です。

SAIKI: ご主人様、お嬢様の聞いたことのないどよめきと地鳴りのような歓声がすごくて、私も鳥肌が立ちました。

――会場では、全国のZEPPを周るツアーも発表され、春から夏にかけては大型フェスへの出演も決まっていました。しかし、新型コロナの感染拡大でフェスもツアーも中止。4~5月は緊急事態宣言も発令されました。その頃、ライブハウスでクラスターが発生したこともあり、特にミュージシャンには厳しい状況が続きましたが、当時の様子を教えてください。

SAIKI: 不安すぎて、逆に何か考えている場合じゃないっていう感じでした(笑)。考えるよりも何か動けることはないかなと、メンバー間では連絡を取り合っていました。

小鳩: 何もやらないでただ不安がるのが一番よくないと思ったので、「家でやれることは何だろう」「次にできること何かな」などをリモートで、みんなで相談してましたっぽ。スタジオに入れないので、個々人で機材の精度を高めるとか、課題曲を決めて個人練習をしてその成果をリモートで報告し合うとか、小さなことからコツコツやってました。メンバーミーティングで5月10日の「冥途乃日」(メイドの日)は、ご主人様、お嬢様と直接つながれたらいいね、ということでオンライン配信をしたり。コロナだから何かを急激に変えるというよりも、まず自分たちにできること、ご主人様、お嬢様にできることは何かをずっと考えていましたっぽ。

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配信ライブのリハも「リモート」で