俳優の佐藤二朗さん
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 個性派俳優・佐藤二朗さんが日々の生活や仕事で感じているジローイズムをお届けします。今回は、年内最後の連載です。

【写真】まさに仏!笑顔の佐藤二朗さん

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 少し、ご無沙汰です。ミュージカル「プロデューサーズ」の本番期間中は当コラム、お休みを頂戴しておりまして。およそ1カ月半振りの連載再開です。拙いコラムですが、よろしければ、また、お付き合いのほどを。

 と言ってるそばから何ですが、今回のコラム、年内最後なんですな。誰にとっても忘れ難い年であろう2020年は、実は私の俳優生活20周年でもありました。

 そんな訳で、今日はアレです、今年を振り返ったりしちゃおうかと思います。普段はあまりそういうことしないんですが、まあ、備忘録がてら。

 年の頭、冬は、ドラマ「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う」の撮影に明け暮れておりました。「ミスターノーコンプライアンス」と「佐島源造」、2つの顔を持つ一筋縄ではいかない役でしたが、清野菜名と横浜流星という技術もハートも兼ね備えた若い俳優に助けられ、なんとか最後まで漕ぎ着けることができました。放送中、馴染みの魚屋に電話注文する度に「かしこまりました。ミスターノーコンプライアンス」と言われるのには多少困りましたが(笑)。

 春になりますと、ドラマ「浦安鉄筋家族」一色になりました。こちらも瑠東監督や、水野美紀をはじめとする共演者に助けられ、忘れることができない作品となりました。

 何よりこのドラマ、あと10日ほどで撮影がすべて終了するというところで、新型コロナウイルスの影響により撮影が中断となり、放送も6話で中断となりました。そしてその中断の期間中、ロケで使っていた一軒家が取り壊され、大沢木一家が家を失うという、前代未聞の、ある意味ドラマ史に残るんではないかという出来事に見舞われました。本当に完走できたことは奇跡のようなものだと思っています。

 コロナ禍での自粛期間中は、とにかく妻と息子と一緒に過ごしました。この、3人だけで過ごした濃密な時間を、なるべくずっと覚えていようと思っています。

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更になぜか、歌いました。はい。