コロナ禍が長期化する中、芸能界も悲鳴を上げている。昨年12月には大手芸能事務所のエイベックスが東京港区南青山の本社ビル売却を発表し、衝撃を与えた。コロナ禍のために、コンサートやイベントの仕事がキャンセルになるなど業界はまさに崖っぷち。別の芸能事務所でも、生き残りを賭けて本社オフィスの縮小や移転などの噂が絶えない。芸能担当記者たちが、覆面誌上座談会を催した。
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芸能記者A 2度目の 緊急事態宣言が1月7日にも発令される。当分、コンサートも芸能人のイベントも開きづらい状態が続きそうですね。大手芸能事務所の役員から「このまま夏まで続いたら、潰れてしまう」という悲鳴も出ています。ライブが開けないと、会場でのグッズも売れないですから、悪循環なんです。
芸能デスク エイベックスは昨年12月に南青山の地下2階、地上18階建てのビルをカナダの大手不動産ファンド、ベントール・グリーンオーク(BGO)に700億円で売却するという報道があったけど、どうなっているの?
芸能記者A あのビルは2017年11月にオープンしたばかり。松浦勝人会長が内装デザインにもこだわり、「日経ニューオフィス賞」や「グッドデザイン賞」まで受賞するほどの立派なビル。芸能界での成功の象徴のような「摩天楼」ビルでした。だけど、竣工当初から、他の芸能事務所のトップは「あんな立派なビル……たぶん、いらなくなると思うよ、みててごらん」と言っていた。
芸能記者B それにしても、「築3年」で売却するとはね。
芸能記者C それでも、エイベックスはこれからも、譲渡先とリース契約をして、賃貸でオフィスを置き続けるみたいだし、買い手のいるうちに売っちゃって、身軽になろうということでしょう。
芸能記者A エイベックスは「譲渡益290億円」と発表したけど、高くで売れて譲渡益も出たんだから、いいんじゃないかという声も聞きます。
芸能記者C 私が聞いた耳寄り情報をひとつ。エイベックスの話をしていたら、都心に位置する大手芸能事務所の関係者から「うちも、富士五湖の一つの河口湖のそばに引っ越しを検討中なんですよ」という話を聞いた。意外と、河口湖って東京から近い。高速を使えば車で1時間半で東京へ行けるし、便利なんですよ。富士五湖の一つで、空気はきれいだし、近未来の芸能プロの姿としてはいいかも。