「現状のデータで言えばスーパーも電車内も比較的安全に見えていると思います。しかし、本当の安全ではありません。緊急事態宣言の解除とともに、警戒心を解いてしまえば大きな揺り戻しが待っています。宣言の有無にかかわらず電車、スーパーでの私語を控えることは今後も最重要です」

 感染拡大を抑えるために、ステイ・ウィズ・コミュニティーの考え方も実践したい。今はなるべく不特定多数の人と会わないようにし、緊急事態宣言の解除後も注意が必要だ。

「例えば1週間ごとに家族、恋人、親友、友人と、親しい人から関係を戻していくなど、大事なコミュニティーからつないでいく。徐々に会う人の範囲を広げていくなど、コミュニティーを意識してほしい。これは比較的、楽な行動指針だし、大きな感染拡大を防げるというシミュレーション結果が得られています」

 気兼ねなく買い物ができ、電車に乗れる日が来るのはいつになるのだろうか。

(秦正理)

*週刊朝日オンライン限定記事

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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