・主な新戦力
フェルナンド・ロメロ(新外国人・投手)
ケビン・シャッケルフォード(新外国人・投手・育成契約)
スターリン・コルデロ(新外国人・投手・育成契約)
風張蓮(ヤクルトを自由契約になり移籍・投手)
田中俊太(巨人からFA人的補償で移籍・内野手)
入江大生(ドラフト1位・投手)
牧秀悟(ドラフト2位・内野手)
井納、梶谷の投打の主力2人が去ったDeNAだが、ソト、オースティンと力のある外国人野手が残留したこともあって、投手中心の補強となった。最も期待が大きいのがロメロだ。メジャー通算3勝ながら今年で27歳とまだまだ若く、アメリカでも将来を嘱望されていた右腕だ。昨年はアメリカ入国時のトラブルで登板なしに終わったが、コンディションさえ上がってくれば大きな戦力となることが期待できるだろう。またトミー・ジョン手術からの回復途上のため育成契約となっているシャッケルフォードと、ヤクルトから移籍した風張も中継ぎの一角に加わる可能性はありそうだ。
野手でプラスになりそうなのが梶谷の人的補償で獲得した田中とドラフト2位の牧だ。ともにセカンドが本職だが、他のポジションを守った経験もあり、内野の層が厚くなったことは間違いない。田中はスピードと粘り、牧はパンチ力とそれぞれ持ち味を生かしてレギュラー争いに加わることを期待したい。
■広島:C
・主な新戦力
カイル・バード(新外国人・投手)
ドビーダス・ネバラスカス(新外国人・投手)
ケビン・クロン(新外国人・内野手)
栗林良吏(ドラフト1位・投手)
大道温貴(ドラフト3位・投手)
FAや大型トレードとは無縁のチーム方針は変わらず、今年も新外国人とドラフトでの補強のみとなった。バードはスリークォーターのサウスポー。ストレートはそれほど速さはないが、ボールの角度は面白いものがある。ネバラスカスは150キロを超えるスピードが武器の本格派右腕。制球は不安定だが、奪三振の多さは目立つ。ともに弱点であるリリーフ陣を底上げする存在として期待される。野手のクロンは2019年にメジャーデビューを果たし、6本塁打を放った長距離砲。確実性は課題だが今年でまだ28歳と若いだけに、日本で適応力を伸ばしたいところだ。
ルーキーではドラフト1位の栗林が大きなプラスだ。レベルの高い社会人でも2年続けて圧倒的な成績を残しており、即戦力度という意味では今年の新人の中でもトップクラスの実力者である。チーム事情によってはリリーフという声も聞こえてくるが、試合を作る能力が高く、投げる以外のプレーも高レベルのため、まずは先発として起用してもらいたい。3位の大道も大学球界屈指の実力者だけに、シーズン中の一軍デビューの可能性は十分あるだろう。