・主な新戦力
サイスニード(新外国人・投手)
ホセ・オスナ(新外国人・内野手)
ドミンゴ・サンタナ(新外国人・外野手)
近藤弘樹(楽天を自由契約になり移籍・投手・育成契約)
宮台康平(日本ハムを自由契約になり移籍・投手)
小沢怜史(ソフトバンクを自由契約になり移籍・投手・育成契約)
内川聖一(ソフトバンクを自由契約になり移籍・内野手)
木沢尚文(ドラフト1位・投手)
元山飛優(ドラフト4位・内野手)
並木秀尊(ドラフト5位・外野手)
2年連続でダントツの最下位に沈んだこともあってか、このオフは積極的な補強を見せた。まず期待が大きいのが新外国人の野手2人だ。オスナは右の中距離打者。四球も三振も少なく、どんどん振っていくスタイルが日本の野球でどう出るかは気になるところだが、内野も外野も守れるユーティリティぶりも光る。サンタナは2017年にメジャーで30本塁打を放った長距離砲。三振の多さと外野守備のまずさは不安だが、長打力は大きな魅力だ。野手で更にプラスになりそうなのがソフトバンクから移籍した内川と新人の並木だ。内川は昨年一軍出場はなかったものの、二軍では3割を超える打率をマークしておりその打撃技術は健在。ファーストのバックアップ、代打の切り札として期待される。並木は抜群の脚力が持ち味で、引退した上田剛史に代わる代走、外野守備のスーパーサブの役割を任せられる可能性が高い。
最大の弱点と言える投手陣は新外国人のサイスニードとドラフト1位の木沢にかかる期待が大きい。サイスニードはメジャー通算26試合の登板ながら、イニング数を上回る奪三振をマークしている右腕。150キロ前後のストレートとカットボールは威力を感じる。メジャーでは全てリリーフ登板ながら、マイナーでは先発経験もあるだけにローテーションの一角として期待したい。木沢は東京六大学を代表する本格派。ストレートは数字の割に当てられることが多いが、鋭く変化するカットボールは魅力。故障を乗り越えてしっかり体作りをしてきた印象も強く、1年目から一軍の戦力となる可能性はありそうだ。
(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。