2020年シーズンのオフは新型コロナウイルスの影響もあり、メジャーのストーブリーグが異常なほどに鈍い動きとなっている。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
これまで、大物と言われる選手で去就が決まったのは、DJ.ルメイユ内野手(ヤンキースと6年9000万ドルで再契約)、ジョージ・スプリンガー外野手(ブルージェイズと1億5000万ドルで契約)、救援右腕のリアム・ヘンドリックス投手(ホワイトソックスと3年5400万ドルで契約)、メジャー屈指の打てる捕手J.T.リアルミュート(フィリーズと5年1億1550万ドルで再契約)の4人ぐらいのもの。
最大の目玉である昨季のサイ・ヤング賞右腕トレバー・バウアー投手(レッズからFA)、強打の外野手マーセル・オズーナ(ブレーブスからFA)などの行き先は、まだ決まっていない。また、田中将大(ヤンキースからFA)も当初は米国でのプレーを希望していたが、所属先が中々見つからず、古巣の楽天と年俸9億円(推定)の2年契約を結び、8年ぶりの日本でのプレーが決まった。
既に契約を結んでいるルメイユも32歳と年齢的には若くはないが、昨年は打率.364で自身2度目の首位打者になったメジャー屈指の好打者。新たにヤンキースと結んだ契約を年俸に直すと1500万ドル(約15億円)となる。日本のプロ野球の年俸を考えると巨額には見えるが、メジャーリーグの水準を考えると、FAのタイミング次第では年俸がもう500万ドル(約5億円)ほど上乗せされてもいいような気もするほどだ。
このように実績のある選手が移籍する際には、長期契約を結ぶことが一般的なメジャーリーグでは、どのタイミングで移籍するのかというのが非常に重要となってくる。
今思えば、田中は今オフこそ最悪のタイミングで移籍の時期を迎えたが、メジャーへ移籍した時には逆に最高のタイミングだった。楽天時代の2013年に24勝0敗、183奪三振、防御率1.27という文句のつけようのない成績を残したとはいえ、大型の契約を手にできたのは“運”もあったからというのは否定のしようがない。