菅義偉首相の長男らから総務審議官時代に高額な接待を受けていたことが発覚した、山田真貴子内閣広報官(60)に注目が集まっている。1回で7万4千円超の飲食費を支払ってもらっていたことに世間からは驚きの声が上がったが、25日の衆院予算委員会で、山田氏は内閣広報官を続投する意向を示した。菅首相からの覚えもめでたい山田氏は、総務省の中でどのようにキャリアを築き上げて、今の地位まで上り詰めたのか。総務省時代を知る女性官僚の証言からは、まさに「飲み会を断らない女」を地で行く、“宴会部長”のような素顔も明らかになった。
【写真】山田氏による首相記者会見の仕切りを批判する新聞記者はこの人
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ここ数日、山田氏はメディアで「飲み会を断らない女」というフレーズで紹介されることが多くなった。昨年、若者に向けたメッセージ動画で、山田氏が「イベントやプロジェクトに誘われたら絶対に断らない。飲み会も断らない。出会うチャンスを愚直に広げてほしい」と呼び掛けていたからだ。
「確かに女子会でも、飲み会を断らない人でした。3次会にも毎回出席していました」
こう語るのは、総務省の元キャリア官僚だった水野明美さん(仮名)だ。
水野さんは、山田氏が総務省国際政策課長だった時代に、「女子会」で一緒にお酒を飲んだという。水野さんによると、同省では通称「総務省キャリア女子の会」という女性官僚の縦の親睦を深めることを目的にした集まりがあり、女性官僚は入省後、自動的にこの会のメンバーに組み込まれるのだという。山田氏は年次でもその女子会の筆頭格で、幹事を任される際には最も気を使う存在だったようだ。
「幹事は入省2~3年目の仕事なのですが、まずは筆頭格の真貴子さんともう一人のベテラン女性官僚に、日程調整のお伺いを立ててるところから始まります。真貴子さんは忙しいので、幹事は皆、リスケや日程調整に苦労していました」
女子会の当日は、山田氏をはじめ、トップ格の女性官僚の“ヨイショ”をしていたという。会での話題はもっぱら省内の出世争いの話や、子どもの話など。1次会の参加者は30~40人ほどだが、3次会まで参加するのはだいたい5~6人だったという。