統計資料の時間と竹原さんの試算の一部を次に示しました。

(1)家事と家族のケア  日本:1時間15分  スウェーデン:3時間19分
(2)仕事と仕事中の移動 日本:8時間1分  スウェーデン:5時間11分
(3)自由時間      日本:2時間33分  スウェーデン:3時間58分
(4)通勤時間      日本:51分     スウェーデン:26分

(5)「(1)家事と家族のケア+(2)仕事と仕事中の移動」が、「(1)家事と家族のケア+(2)仕事と仕事中の移動+(3)自由時間」の時間に占める割合 日本:79% スウェーデン:69%

 上記の(5)が、統計資料の時間(1)(2)(3)(4)から試算した父親の貢献度で、日本は、スウェーデンより高くなっています。
 
 家事・育児に時間をかけるためには、何かの時間を減らさないといけないが、長時間労働はそのままだし、通勤時間は長いし、もともと自由時間は短いし……。単純に父親個人に頑張れとイクメンを推進するだけではなく、社会として長時間労働の是正や父親の支援などで、父親が家事・育児に関わるための時間をつくりやすい環境を整える必要があると竹原さんは考えています。

取材協力/国立成育医療研究センター研究所政策科学研究部部長 竹原健二

(文/山本七枝子)

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