生前、役者としての哲学について多くを語ることはなかったという。
「ただ黙々と、愚直に役に向き合う。それがいい芝居をするための唯一の手段だと思ってたんじゃないかな」
田中さんは近年体調を崩し、山田さんも何年も会っていなかったという。
「ずっと会えなくて、寂しくて、会いたいなと思い続けてきた。亡くなったと聞いて、すーっと景色が暗くなったように感じました。会うと、いつも芝居の話をしてた。真面目な顔をして真面目な話しかしない人だから。でも、それが楽しかったんですよ」
(本誌・大谷百合絵)
※週刊朝日2021年4月16日号