■元ヤン芸人は趣味系Youtuberで成功?
こうした受け手側の意識の変化もあるが、あの騒動も関連しているという。
「とくに吉本の闇営業問題があってから、ヤンキーネタはあまり笑えない雰囲気になっており、番組でも使いづらくなっている気がしますね。MCクラスになると好感度を気にするので、そういう話題を出すことを事務所側がNGにしいてる場合もあります」(同)
ヤンキーネタはエピソードトークとしては強い武器になりうるが、昨今のコンプライアンス重視の風潮もあり、テレビなどでは出しづらくなっているようだ。この流れの変化で、元ヤン芸人たちも変化が起きているという。
「今は時代的に『やんちゃに見えるけど本当はいい人』というキャラが好まれます。たとえば、ヒロミさんなど元ヤンの人は趣味人が多いので、DIYやレストア、バイクや車の知識などを披露する番組で重宝されます。実際、そうした趣味の部分が注目されてテレビ出演が増えている芸人さんもいます。新型コロナの影響もあって、なかなかロケ番組ができない中で、趣味系のコンテンツはクイズやトークバラエティーで使いやすいですからね」(同)
趣味系の元ヤン芸人はYouTubeとも相性が良く、活躍の場を広げている。
「実はバッドボーイズの佐田(正樹)さんのチャンネルが人気なんです。暴走族『幻影』の元総長という経歴を持つ佐田さんですが、コンビ名からも分かる通り正真正銘のヤンキーでした。Vシネマにも出演し、バラエティーでも武闘派キャラで出演するなど正真正銘の“ワル”として売ってきました。しかし、最近はもっぱらDIYキャラに変身しています。自身のYouTubeチャンネルでバイクや車の知識を披露したり、旧車のレストアなどをして人気となり、登録者数も50万人を超えています。こうした趣味が注目を集め、逆輸入的にテレビ出演につながっているようです」(同)