全国ツアーが毎年即完売、多くのバラエティ番組で活躍するお笑いトリオ「東京03」。お笑い芸人としての実力は誰もが知るが、最近では個々での活動も。俳優としても引く手あまたな角田晃広さんに、話を聞いた。
>>【前編/東京03・角田晃広「全国ツアーは赤字。1分ブームに乗れなかった」】より続く
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2010年から足掛け10年続いた単独ライブの全国ツアーだが、昨年はコロナ禍でリモートでの単独公演に挑戦した。ただ、ソロ活動としては、「東京03」のメンバーが大勢の人の目に触れる機会は増えたと言える。角田さんが、昨夏に大ヒットドラマ「半沢直樹」に出演したときは、「観たよ!」と、周りからものすごい反響だったそうだ。
「出演者だけでなくスタッフも含め、すごく熱の入った現場で、同じシーンを何度もやって、いろんな角度から撮っていくんです。トータルで10回ぐらいやるので、もはやそれがリハーサルなのかテストなのか本番なのかわからない(笑)。僕は、クランクインして最初のシーンで、堺雅人さんが第1話の最後に長台詞からの『倍返しだ!』と決め台詞を言う場面に立ち会うことができたんです。生の『倍返しだ!』をこの目で目撃できたことは嬉しかったし興奮しましたが、何回目かで僕が『もう楽屋で休んでもらっていいですよ』と言われて引っ込んだ後も、何回も何回も、堺さんの『倍返しだ!』がスタジオ中に響いていました(笑)」
4月13日スタートのドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」に出演が決まったときは、流石の角田さんもかなり驚いた。
「松さんの元夫役? なんでだよ!」
「最初マネジャーから、『ドラマの話がきた』と言われたので、『え? どんな話?』って聞いたんです。そうしたら、『松たか子さんが主演のドラマで、松さんの役がバツ3なんです』と。僕が『ふんふん』って聞いてたら、『その元夫の一人が松田龍平さんで、もう一人が岡田将生さんで』ときて、『はいはい』と僕。そしたら、『あと一人が角田さんです』って続いたので、思わず『何でだよ!』って叫んでました(笑)。まさか、松さん、松田さん、岡田さんと錚々(そうそう)たるスターの後に、自分の名前が来るなんて。ま、ただ台本を読んでみたら、器の小さい男の役でしたけど(笑)」